金子みすゞの伝記執筆の取材で、生れ故郷・仙崎の北にある青海島のくじら資料館に電話しました。
確認したかった用件がすんだ後で館長さんが、当地の見解として『かたばみ』という詩について話して下さいました。
みすゞの故郷・仙崎は1周4キロほどの小さな町に、6ヶ寺もあるのですが、どこも平地で【駈けてあがる石段】はありません。
なので館長さんは、この詩の舞台は青海島の東のはずれにある向岸寺だとおっしゃっていました。
たしかに向岸寺には、石段があるし、みすゞの父の菩提寺でもあります。
でも、一つ前のポストに書いた通り、父の没後、父の実家との交流はほぼなかったと考えています。
まして、向岸寺は浄土宗、みすゞのお家は浄土真宗でした。
そんなに違うの?と思われるでしょうが、自力の浄土宗と、他力の真宗とでは真逆とまでは言いませんが大きく違うのです。お線香の置き方まで違うんです。
谷と、仙崎の生き字引の坂本さん、下関在住の金子みすゞ研究家・木原豊美さん、この3人の見解は、二十歳で移り住んだ下関にある光明寺が舞台と考えています。
光明寺は、『天人』という詩に謳った笛を吹いてる天人のいるお寺です。
天人の下で『天人』の詩を朗読して感無量の谷。
ちなみに、光明寺さんは浄土真宗です。
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