【砂糖菓子の弾丸と実弾】
解毒できない痛みには、悪夢のほうが効く時がある。
父親に、海野〈藻屑〉なんてサイアクな名前を付けられた中2の少女が、この物語の主人公の一人。
藻屑は「この世で自分に起きている事なんて全部嘘だから平気」と言って、狂った父親になたで刻まれて山に捨てられた。
同級生の山田なぎさは、藻屑の身体に散る殴られた痣を見て、中2なりの〈実弾〉でその父親に立ち向かったのだが藻屑を救えなかった。
だって、中学生に何が出来る?!!!
子どもは基本お金を持っていないから、家と学校以外どこにも行けない。
あの心細さを、40年経っても解毒できない中2病の私。
今日もこの空の下、砂糖菓子の弾丸で戦っている子どもたちがいる。
0 件のコメント:
コメントを投稿