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2019/06/01

【砂糖菓子の弾丸と実弾】

解毒できない痛みには、悪夢のほうが効く時がある。


父親に、海野〈藻屑〉なんてサイアクな名前を付けられた中2の少女が、この物語の主人公の一人。

藻屑は「この世で自分に起きている事なんて全部嘘だから平気」と言って、狂った父親になたで刻まれて山に捨てられた。

同級生の山田なぎさは、藻屑の身体に散る殴られた痣を見て、中2なりの〈実弾〉でその父親に立ち向かったのだが藻屑を救えなかった。

だって、中学生に何が出来る?!!!

子どもは基本お金を持っていないから、家と学校以外どこにも行けない。

あの心細さを、40年経っても解毒できない中2病の私。

今日もこの空の下、砂糖菓子の弾丸で戦っている子どもたちがいる。

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