【金子みすゞ考】
皆さんは、雪の中へ花火を上げたいと思ったことはありますか?
昨今、カウントダンで真冬の花火もありますが…
この詩に出てくる季節、人生を例えているととることもできます。
(金子みすゞ全集『空のかあさま』より)
「遠い」「夏」の花火を、「粉雪の晩」に、もう一度上げてみたいと「ふっと思ふ」…
夢は叶うと信じられた若い日は、もう二度とかえらない。
26歳で自死したみすゞは、20代ですでに晩年、信じられないほど老成した詩を書いています。
もちろん人生と切り離して、言葉の意味通りの単純な世界としても成立はしています。
そしてこの雪は、重いぼたん雪ではダメだし…柳は枯れてなくちゃダメだし、これが欅では詩になりません。
粉雪、枯れ柳、かげ、遠い日…詩の言葉は、それ自体が単体で「世界」を持っている。
みすゞはきっと、頭でこね繰り回して詩作してはいないと思う。
感覚で言葉をチョイスする才能が、いつもいつも「スッゲ~~~!!!」と舌を巻いています☆
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